2021-04-01から1ヶ月間の記事一覧

有意水準と検出力について考えてみよう

はじめに 前回の記事では、ランダム化比較試験について架空の事例をもとに考えていきました。その中で、両側5%の有意水準(Significance level)で検定を行った場合、「本当はグループ間に差がないのに間違って差があると判定する確率は5%になる」という話をし…

シミュレーションで理解するランダム化比較試験:(2)処置の効果を正しく推定するために

はじめに 前回は、異なる処置をランダムに割り当てれば、処置のグループ間で対象者の属性が偏らずにバランスするというお話をしました。 mstour.hatenablog.com 具体的には、内容の異なるクーポンAとクーポンBのどちらがより売り上げの増加につながるかを検…

シミュレーションで理解するランダム化比較試験:(1)ランダム化の効果を確認する

はじめに 異なる処置の間に効果の違いがあるかどうかを評価するための方法として、「ランダム化(Randomization)」と呼ばれる方法が広く知られています。ランダム化は、処置の効果を歪める*1さまざまな要因の影響を取り除くことができ、処置と結果との因果関…